野良猫・TNR
TNRの流れ
TNRは、猫を見つけてすぐ捕獲するところから始めるのではありません。
先に対象の猫、自治体制度、動物病院、捕獲器、手術日を確認してから捕獲することで、「捕まえたのに病院へ行けない」といった事態を避けやすくなります。
基本的な流れは、状況確認 → 制度確認 → 病院予約 → 捕獲準備 → 捕獲 → 手術 → 元の場所へ戻す → 継続管理です。
1. 対象の猫を確認する
まず、本当に飼い主のいない猫か、耳カットがないか、何匹いるか、親子猫ではないか、いつ頃その場所に来るかを確認します。
猫の行動時間をある程度把握しておくと、捕獲器を設置するタイミングも決めやすくなります。
2. 自治体の制度を調べる
自治体によっては、不妊去勢手術費の助成、無料手術、捕獲器の貸出、地域猫活動への支援などがあります。
制度によっては手術前の申請が必要です。
先に自費で手術してしまうと対象外になる場合もあるので、捕獲する前に調べておきます。
→ 地域ごとの助成制度は「地域から探す」で確認できます。
3. TNR対応の動物病院を探す
すべての動物病院が野良猫を受け入れているわけではありません。
事前に、野良猫の受入可否、予約、捕獲器のままの受診、手術日、引取り時間、耳カット、費用、自治体助成の利用可否を確認します。
猫を捕獲してから病院を探すのではなく、病院の予約日から逆算して捕獲日を決める方が進めやすくなります。
4. 捕獲器を準備する
TNRでは、猫を安全に移動するため捕獲器を使います。
自治体が貸し出している場合もあります。捕獲器を置く場所が自分の土地でない場合は、土地所有者や管理者の了解が必要です。
関連記事:「捕獲器を使う前に準備するもの」
5. 手術日から逆算して捕獲する
準備ができたら、予約した手術日に合わせて捕獲します。
捕獲後の猫は強い緊張状態にあることがあります。不用意に捕獲器を開けたり、素手で触ろうとしたりせず、病院から事前に案内された方法で搬送します。
絶食など手術前の具体的な指示については、自己判断せず、予約した病院の指示に従ってください。
6. 動物病院で不妊去勢手術を受ける
病院で不妊・去勢手術を受けます。
TNRでは、手術済みであることを外見から確認できるよう、耳先にカットを入れる場合があります。
手術内容、麻酔、術後管理については猫の状態や病院によって異なるため、予約時・受付時に説明を確認します。
7. 病院の指示に従って元の場所へ戻す
TNRのRはReturn(元の場所へ戻す)です。
手術後、いつ戻せるかは、病院の指示や猫の状態、手術内容などによって変わります。
予約時に、術後そのまま病院で一晩預かってもらえるか聞いてください。 預かりが難しい場合は、温度を管理できる静かな屋内に回復場所を用意します。麻酔から覚めるまでの管理方法も病院に確認します。
一律に時間を決めず、手術を行った病院の指示に従います。
戻す場所は、原則として捕獲した元の場所を前提に考えます。
8. 戻した後の管理を続ける
猫を戻したら終わりではありません。
決めた時間・場所での給餌、食べ残しの回収、周辺の清掃、ふん尿への対応、新しい猫が来ていないかの確認、手術していない猫の確認などを続けます。
捕獲前チェックリスト
- 対象の猫を確認した
- 耳カットを確認した
- 頭数を確認した
- 自治体制度を確認した
- 病院を予約した
- 野良猫の受入条件を確認した
- 捕獲器を準備した
- 捕獲器を置く場所を確認した
- 捕獲後の搬送方法を決めた
- 手術後の引取り方法を確認した
- 病院での一晩預かり、または暖かく静かな回復場所を確保した
- 元の場所へ戻した後の管理方法を考えた
TNRを始める前に、自分にできること
これから実際にTNRを始める場合は、自治体制度を確認 → TNR対応病院を予約 → 捕獲器を準備の3つから始めてください。
「ねこのそばに」では、「地域から探す」と「TNR対応病院を探す」から地域ごとの情報を探せるようにしています。